井の中の蛙 ジンベイを知らず

されど、ほにゃららの深さを知る

「頑張れば出来る」の落とし穴

大学院生になるまで、何をするにも常に全力疾走だった私。 自分の苦手なことや嫌いなことでも「全力疾走」という隠れ蓑を使って乗り切っていた。全力疾走なので確かに疲れも半端ないが、全力疾走だから『苦手だ』とか『嫌いだ』とかいう感情にも向き合わずに…

人と自分を比べること

私はスクールカウンセラーとして中学校に行くことがあるのだが、悩める中学生の多くが他者との比較で落ち込んだり卑屈になったりしている。 「私はみんなと比べて、話すのが下手」 「みんなは○○が出来るのに、私は出来ない…」 中学生という思春期真っただ中…

転送届を出していたのに郵便物が届かなかった話

今から半年ほど前の話だが、ふと思い出したので書こうと思う。 郵便で手紙を送る、ということを想像してみてほしい。 ……うん。田舎に住むおばあちゃんにしよう。 電話でも良いけれど、最近耳が遠くなっていて、電話は難しい。 ちょっぴり怖がりなおばあちゃ…

相手が子どもだからって適当な受け答えしてんなよ!って話

私は今、中学校でスクールカウンセラーをしている。 高校生か大学生の頃に「人が成長する」「育つ」ってことに不思議を感じ(『成長って何なの?』っていう疑問)、一番成長が著しい時期である“子ども”を対象とした仕事がしたいと思い始めた。 “子ども”と“成…

高校1年生に思うこと ー勉強のことー

今日、高校生の子の家庭教師に行ってきた。 高校受験も無事に終わり、4月に高校生になったばかりなので、最近は1週間に1回のペース。 1週間ぶりに授業をしたのだが、それが大変で大変で。 何が大変かというと、まず1週間の学校の授業で進んだ量の多さ。やっ…

中学生と接して思ったこと。『のんびりで良いんだよ』

新学期が始まって2週間。 大人の感覚だと『たった2週間』だ。 なのに「クラスに馴染めなくて」と相談に来た生徒がなんと数名。 私が赴任したばかりのSCだということは全校生徒が知っている。 いくらSCだからと言っても、私がどういう人間なのかはよく分から…

自分を甘えさせてあげるということ

友人の様子が最近ちょっとおかしい。 半年くらい前はなんてことなかったのに、先日会ってみたら明らかに“落ちて”いる。「体調は良い」「身体は元気」と言うが、なんだか疲れているような雰囲気がある。 話を聞いていると、今まではしていなかったようなもの…

人を自宅に招待すること

私は幼い頃から「人を家に呼ぶ」ということに強い憧れを抱いていた。学校には持っていけないお気に入りのおもちゃを、大好きな友だちにも見てもらう。自分の好きなおやつを、一緒に食べる。学校生活では見えない私服姿を見せあう。学校では出来ない遊び方、…

他人を一人で嫌いになれない人 ―みんなで悪口を言う集団の核心―

私は、好き・嫌いってどうしようもないものだと思っている。 直感で『好き!』って思ったら好きだし、『なーんか嫌い…』って思ったらそれは嫌い。 そこに理由なんてないと思っている。 しかし世の中には、自分がある人のことを“キライ”な理由を、あの手この…

価値観の衝突と排除

私たちは、生まれながらに持った素質と、育った環境によって形成されていく。 同じ環境で育った兄弟が、それぞれ異なる性格を持ったり、成績が異なったりするのは、彼らが持つ素質の違いが大きい。 もちろん“同じ環境”といえども、兄と弟とでは“境遇”はまっ…

考えること=想像すること

最近知った私の欠点。それは「想像力がちょっと乏しい」ということである。 これをやったらどうなるか、あれをやったらどうなるか、とても簡単なことがちょっと分からない。 例えば、狭い道を無理くり歩いたら、壁に身体が当たる。その壁がコンクリートなら…

”好き”のエネルギー

中学生や高校生に「何が好き?」とか「何をしている時が楽しい?」「好きなことって何?」と尋ねると、「分かんない」とか「ない」などの答えが出てくることがたまにある。 「今何がしたい?」と質問を変えても「特にない」と答える。 別に私との関係性が悪…

目標を立てるためにすること

4月に入り、気分新たに目標を立てる人も多いのではないだろうか。 この時期になると、家庭教師の契約をしているご家庭から「新年度を迎えるにあたって、目標を立てるサポートをしてください」とご依頼が入ることが多い。 たしかに目標があると毎日の生活にハ…

夜の招かざる訪問者

私は旦那さんであるゲロゲロと6階建のマンションの5階の一室に住んでいる。広いLD部分に惚れて即決した。 4月になったばかりのその日は、ゲロゲロは職場の新人歓迎会で帰りが遅くなる日だった。夜に桜の木の下で宴会をするらしい。毎年の恒例行事だ。 私は仕…

着任式。

学校が嫌いで先生が嫌いだった私が、この4月から学校現場で働くことになった。 新任の先生を対象に自己紹介アンケートを記入する時間があり、その中の一つに「中学校時代の思い出は?」というものがあった。 なにか嫌な思いをした記憶があるとかそういうの…

修論執筆の1週間⑥(最終回)

>>>昨日のつづき。>>>1日ほぼぶっ通しで執筆をしていた私。少し眠ることにしたわけだが… パチッと目が覚め、時計を見ると4時だった。外は薄暗い。 まさか…夕方?!?!半日以上寝てしまったのか?!?! 恐怖を感じながらケータイを確認する。 なんと…

修論執筆の1週間⑤

>>>昨日のつづき>>> 30日朝。また7時前に目が覚めた。 昨日と同じく、スッキリとした目覚めだ。身体の疲れも感じない。 昨日の夜は、昼に食べた卵雑炊が残っていたので、それを食べた。 なんとなくTVをつけ、雑炊を食べながら、世の中が年の瀬であるこ…

修論執筆の1週間④

昨日の続き。とうとうアホな入り口に足を踏み入れます…!!(でもまだ入り口) >>>つづき>>> 途中、夕食の時間になったのは気付いた。 しかし珍しいことにお腹が空いていなかった。空腹を感じなかった、と言う方が正しいかもしれない。しかも、集中力…

修論執筆の1週間③

2日前から続く「修論執筆の1週間」 今日は第三話です。 >>>つづき>>> 28日の昼、いつも通り(といってもここ数日だけのことだが)気分転換もかねて昼食の調達のためコンビニに出かけた。昼食とおやつ。おやつにはお気に入りのガルボと、ここ最近のお…

修論執筆の1週間②

sechigara.hateblo.jp ↑きのう書いたもの↑のつづき。 クリスマスが終わって2,3日は、わりと健康的に集中した。 朝起きて、机の上に広がった資料が目に付く。やらねば…とゆっくりエンジンがかかる。冷凍してあった食パンを焼きつつ、ノートPCを立ち上げる。…

修論執筆の1週間

今から4年ほど前、私は修論執筆に際してアホな経験をした。今回はそのことを、当時を思い出しながら書いてみたい。 それは、修士論文執筆で追い詰められた時のことだった。あと1週間で書き上げなければいけないのに、完成度10%という状態。追い詰められす…

“明けハイ”あるある4選

昨日、「疲れている気がするけど、本当に疲れているかどうかを考えてみたら、もしかしたら疲れていないようにも思う」というような意味不明な文章を書いたのだが、 sechigara.hateblo.jp ↑↑↑これ。 今日は「疲れているはずなのに、なんでか分かんないけど元…

当事者研究【疲れが分からない】

(※これは私自身の体験であり、すべての人に当てはまるわけではありません) 朝から晩まで働き、家に帰って「ふぅ~疲れた」とつぶやき、ビールを少し飲んで、『早く寝たいなぁ』と思う。 これが「疲れ」であると私は思う。 疲れの中でも上質な疲れ。良い疲…

キライな人との上手な付き合い方

3月も残り4日となった。4月から新しい環境に飛び込む人は、そろそろ本格的に準備を始めるところなのではないだろうか。 今日は、キライな人と上手く付き合う方法について考えてみたい。 どの環境にいても、キライな人って大抵いる。 なんか気に障る、どう…

休むことへのためらい

4月から新しく増える仕事がある。 前任者から引き継ぎを受け、あと1週間ほどでスタートとなる。 ふと、私が新社会人としてスタートを切った時のことを思い出した。 緊張と期待と、不安と希望とを抱えた、本当に複雑な心境で職場に向かったのを覚えている。…

部屋の片づけは心の片づけ

中学生や高校生で、自室の整理が行き届いている人がどれほどいるのだろう? 授業で配られるたくさんのプリント、テスト用紙、授業ノート、妙に分厚くて捨てにくい冊子、などなど。毎日毎日増えていって、すぐに物で溢れかえる。 それをきちんと、こまめに、…

臨床心理士と医師の<話の聞き方>の違い ー3/23放送『達人達』(NHK)を見てー

昨夜、TVを点けると、NHKで『達人達』という番組がやっていた。 2人の“達人”が登場し、お互いの領域に足を踏み入れて対談する、というもの。 昨夜は、女子プロレスラーのジャガー横田さんと、小児科医の高橋孝雄さんが出演していた。 なんとなくチャンネル…

一番効果的で、効率的な勉強法

小学生の頃、春休みと言えば、唯一宿題が出されない長期休暇だった。 しかし、六年一貫の中・高に進学してからは、春休みもきちんと宿題が出され、なんだか気が休まらない思いをしたものだ。 さて、中高生のみなさんは、3月の期末テストが終わり、春休みに…

子どもの頃の発見②

先日、子どもの頃の発見を1つ書いた。 シャワーヘッドは健気な存在だ…!という発見。 sechigara.hateblo.jp 今日は、もう1つ。 これも子どもの頃に発見した、衝撃的な事実だ。 うちの両親はあまり仲が良くない。 別にどうしようもなく不仲というわけではな…

子どもがする“発見”の大切さ

昨日、子どもの頃の発見について、恐ろしくしょーもないことを書いた。 sechigara.hateblo.jp 発見というのは、人から教えられたことではなく、自分で見つけたことなので、衝撃も大きく印象にも残りやすい。 子どもは発見の連続で成長していく。毎日が発見だ…