修論執筆の1週間⑤
>>>昨日のつづき>>>
30日朝。また7時前に目が覚めた。
昨日と同じく、スッキリとした目覚めだ。身体の疲れも感じない。
昨日の夜は、昼に食べた卵雑炊が残っていたので、それを食べた。
なんとなくTVをつけ、雑炊を食べながら、世の中が年の瀬であることをしみじみ感じた。TV番組のおかげで時間が分かり、食器をキッチンに片づけに行くついでに入浴を済ませ、寝る準備をすることにしたのだった。
起床し、いつものように作業の準備をする。
顔を洗い歯磨き。部屋着に着替える。髪をしばる。コンロでお湯を沸かす。暖房をつける。ノートPCを開く。資料を広げる。座布団の高さを整えて座り心地良くする。紅茶を淹れる。
作業再開。
ここから完全に、職人さながらの集中力が全開になる。私のアホな経験の本格的な始まりだった。
私は作業をしながら、ふと、ほんの少しの空腹を感じ、時計を見た。するともう14時だった。7時過ぎに作業を開始したから、7時間もの間、特に何も感じることなく黙々と執筆していたということになる。
私は、先日買っておいたチョコレートのファミリーパックを空け、そこから1口サイズのチョコチップクッキーを2つ取り出した。それで十分だった。
次に時間に気付いたのは6時間後だった。時計が壊れているのではないかと一瞬疑ったくらい、まさか6時間も過ぎているなんて驚いた。時間の感覚がなくなっていた。
もう夜か。論文執筆も随分捗った。まだまだ完成には程遠いが、遠くにゴールは見えてきた感じがする。
空腹感もないし、眠気もまったくないので、とりあえずそのまま作業を続けた。どうせすぐにお腹が空いたり、集中力が切れたりするだろうと思ったからだ。
しかし3時間経っても特に何の変化もなかった。空腹感、眠気、疲労感、すべてがゼロだった。なんならエネルギーに満ち満ちていた。そして、ひたすら頭の中が回っている感覚がした。めちゃくちゃ冴えてる。
冴えている状態が心地よく、ゴールも遠くだが見えてきていた、ということもありセーブするのが惜しかった。眠くなるまで、つまり、身体が休憩を求めるまで、出来るところまでやってみよう、と思った。
深夜3時になり、さすがに腰が痛くなっていた。痛みが認識できるくらいには集中力が切れてきた、と言った方が良いのかもしれない。
作業する机は、地べたに座るタイプのちゃぶ台のようなものだった。いくらお尻の下にクッションを敷いていたとはいえ、何時間もその体勢で作業を続けていては、身体のあちこちが痛むわけだ。
伸びをして、そのまま寝そべった。
すると少し眠気がやってきた気がした。目をつむると、じんわりと目が痛んだ。
あー、身体は正直だなぁー。心も頭もこんなに元気なんだけどなぁ。
残念な気持ちを抱きながらも、少し眠ることにした。
>>>こんな時に寝てしまって大丈夫なのか?!?!?!明日につづく>>>