井の中の蛙 ジンベイを知らず

されど、ほにゃららの深さを知る

私の夢。誰かにとっての「休憩場所」になりたい

私が友人や知人と今後のことを話す時、良く「塾を開きたい」と言っています。

でも、その「塾」は、多くの人が思い浮かべるものとは少し違っています。ただ、それを説明しようとすると長くなって、なんだか伝えるのが難しいので、これまでとりあえず「塾」という単語を使っていました。

 

でも今回、初めてこうやって言葉にして、外に出してみようと思います。

 

幼稚で未熟な発想かもしれないけれど、こんなことをずっと考えていました。

 

私のしたいこと:

・子どもがのびのび勉強できる場所を提供したい

・環境に左右されずに自分の能力を伸ばすことが出来る社会にしたい

 

こういうのを実現するためのものとして、これまでは「塾」という言葉を使って表現していました。

私の考える「塾」のコンセプトというか、普通の塾との違いを説明するには、少しだけ私の過去を知ってもらった方がイメージしやすいのではないかと思います。

 

私のちょっとした過去

私の実家はゴミ屋敷でした。

幼い頃から家中に物があふれかえっており、足の踏み場なんて全くありませんでした。

掃除も片付けもされない家は、埃やカビ、汗や湿気、場所によっては油などで、嫌な匂いと汚れで溢れかえっていました。いつでもどんよりと薄暗かったです。

 

成長を重ねるにつれて、悩みが増えます。

勉強、友だち関係、恋愛のこと、自分の将来、、、

 

そんな多感な時に、私には解消されない悩みがずっと圧し掛かっていました。

実家が「ゴミ屋敷」であること、そして、そこに平気で住んでいる私と家族…。家族関係もめちゃくちゃでした。

 

一線を越えない人付き合い

友だちに、慕っていた先生に、こんな事実を知られたくはありませんでした。

だから私は、いつでも、自分が置かれている環境を必死に隠し、嘘をついたりする必要もありました。

 

そんな状況でしたから、友だちからはよく「ミステリアス」と言われていました。

今思うと、私と関わってくれている大切な人になるべく嘘をつきたくなくて、自分のことはほとんど話さないでいたんだと思います。傍から見れば、きっと私は、自分のことを頑なに話さずにごまかしてばかりの人なんだったと思います。

基本的に溌溂としていてオープンな性格でしたから、そのギャップは、人によっては不信感を抱かせたりもしたと思います。嘘をついて辻褄が合わないようなこともきっとあったはずです。

 

私は誰とも、深く付き合うことが出来ませんでした。

 

家に帰って感じるのは疲労感。

目の前の「ゴミ屋敷」に、どう立ち向かって良いのか見当もつきませんでした。勉強机やベッドがある自分の部屋も物置になっていました。

片付けをしようにもどこから手を付けたら良いのか分からず、途方に暮れていました。

また、そもそも片付けるようなスペース的な余裕も、そして私の体力や精神力も、ありませんでした。

 

私はたまたま運が良かった。

それでも何とか勉強が出来て、そこそこの成績をキープ出来たのは、学校が夜九時まで自習室を解放してくれていたお陰でした。勉強は正直嫌いで楽しくなかったですが、家に帰るよりはずっとマシでした。

中高一貫校で、クラスメイト達ものんびりとした性格の人が多かったので、こんな私を受け入れてくれていたのも助かりました。

 

私はこういう環境に身を置けたから、ここまでなんとかやってこれました。

私の努力だけではこんな環境にはいれなかった。本当にたまたま、運が良かっただけです。

 

当時の私が心の底から欲しかったものを、作りたい。

勉強も、そして人との付き合いも、どちらもとても大切なものです。

特に子どもにとっては、”これからの自分”を形成するための土台になるものです。

 

自分を成長させてくれるし、時には安心させてくれるし、癒してくれます。

 

でも、環境によっては、人付き合いも、勉強も、どちらも満足に出来ない人がきっとたくさんいます。

 

私が当時、心の底から本当に欲しかったもの。

それは「安心して気が抜ける場所」でした。「休憩場所」と言っても良いかもしれません。

 

学校は私にとって”逃げ場”の1つでした。

しかし同時に、自分をさらけ出すことの出来ない、常に気を張る場所でもありました。

だから、学校とは別に「休憩場所」になるような場所があると良かったと思うのです。

 

「安心して気が抜ける場所」=「休憩場所」

現実というのは、とても厳しく、過酷なものだったりします。

そんな過酷な現実に立ち向かうためには、「休憩場所」「居場所」「安全な基地」が必要です。休んだり、戦略を考えたり、士気を高めたりする場所が必要です。

 

そういう場所を私は作りたい。

誰かにとっての「休憩場所」や「居場所」になるための空間を作るのが私の夢です。

 

最後に

ただ現在、こういうのが本当に需要があるのか、需要があったとして、どうやって形にすれば良いのか、が分からずに立ち往生しています。

もしもこの記事を読んで何か感じたことがありましたら、ぜひコメントやツイッターでメッセージをくださると大変うれしいです。

 

長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました。

「休憩場所」、どうにか形にしたいと思います。