井の中の蛙 ジンベイを知らず

されど、ほにゃららの深さを知る

不登校のタイプ

公立の中学校でスクールカウンセラーをしているので、不登校のお子さんやその親御さんとも関わることが多い。

 

不登校と一口に言っても色んなタイプがいるが、ざっくり分けると2種類あるような気がする。

 

それは、学校よりも楽しいところがあるタイプと、学校に行きたい気持ちはあるけど行けないタイプ。

専門家同士の話し合いとかだと前者を「反社会的」、後者を「非社会的」なんて言ったりもする。ちょっと誤解を生みそうな言葉ではあるが、心理士同士だと特徴を捉えやすいという一面もある。

 

スクールカウンセラーとして会うことが多いのは断然【学校に行きたいけど行けないタイプ】の生徒が多い。

 

学校より楽しいことがあって不登校になっているタイプの子たちは、たまに学校に来て、たまにスクールカウンセラーに会って「元気にしてた~?聞いてよ~、この前彼氏と喧嘩した~!!」なんて愚痴って、そして元気に帰っていく。学校のことを、知っている大人がたくさんいるちょっと大きめの家、くらいに思っているような節がある。

 

基本的に学校に真面目に通っていた私からすると、彼らのそういう姿を見ると『こういう生き方もあるのか~』としみじみ関心する。なんだか強くて頼もしい。ただ、やっぱり非行に走ってしまう(流されてしまう?)子も多いので、一概に「強くて頼もしい」とも言えないのだが…

 

一方、学校に行きたい気持ちがありながらも様々な理由があって学校に行けないでいる生徒には、先ほど述べたような強さはない。

強くないわけじゃない。むしろ、我が強いタイプが多い印象がある。

 

強みを活かしきれていないというか、強みが逆方向に向いてしまっているというか、なんというか…一言でいうと「見ていて歯がゆい」。

それくらい、何かきっかけさえあればうんと強くなりそうな、そんな気配がしてならないのだ。

 

でもきっと、誰よりも一番歯がゆいのは本人だ。

 

夏休み真っただ中。彼らはどういう夏を過ごしているのだろう。